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自然に寄り添い続けるカラフルぶどう園の、ぶどうの「おいしさ」への思い

櫛引地域でぶどう園やカフェを営んでいるカラフルぶどう園。ぶどうを栽培する上で、土地の恵みを一心に受けさせ、自然派にこだわる理由がありました。オーガニック素材を用いたカラフルカフェのおすすめメニューもご紹介!

October 8, 2025

「私がぶどう園を継いだ時から、『自然』を大切に栽培しています。」

そう語るのはカラフルぶどう園のオーナーである佐久間富井さん。全部で20種類あまりのぶどうを栽培し、観光農園を営んでいます。

ぶどうのことを話してくれる佐久間さんの笑顔からは、ぶどうへの並々ならぬ思いと栽培への情熱、愛情が伝わってきます。

カラフルぶどう園オーナーの佐久間さん

「ここは歴史があって、江戸時代からぶどう園が続いています。」

この櫛引地域一帯が昔からぶどうの栽培がさかんな集落になっており、平成18年にここで「ぶどう園さくま」として観光園を始めました。数年前に「カラフルぶどう園」と名前を変えて、ブランディングにも力を入れているのだと教えてくれました。

土地の恵みが、自然なおいしさに

「この西荒屋地区はね、山の豊かな水脈に恵まれていて、さらにぶどう栽培に適した気候条件も揃っている場所なんです。そんな奇跡的な風土を持ち合わせているから『黄金のぶどうの地』と呼ばれているんですよ。」

様々な作物が栽培されている西荒屋地区

そんな土地の水脈を使ってぶどうを栽培している影響か、ここの畑もぶどうも、マイナスイオン値がものすごく高いとのこと。栽培に使っている地下水は、飲用水にもできるほどミネラルたっぷり!

ミネラルのおかげか、園内の空気が澄んでいるように感じました

また、低農薬、無堆肥、無化学肥料で育てることにこだわリも。

「刈った草や葉っぱ、剪定した枝がそのまま腐葉土になって、自然な、健康的な土壌を作ってくれます。土壌に窒素分が多いとぶどうに渋みや苦味が出てしまいますが、腐葉土は窒素分が少ないので、美味しいぶどうづくりができるんですよ。」

消毒回数も減らすことで、できるだけ「外からの影響」を減らし、「より自然な」ぶどうの栽培ができるよう心がけているのだと、栽培のこだわりを話してくれました。

「私が継いだ時からずーっと同じやり方でやっています。水や土壌が豊かな土地のおかげで、続けてこれた栽培方法です。」

自然な「土壌」、自然な「水」。この完璧な土台があるからこそ、この内側から溢れるような、みずみずしさが生み出されているんですね。

最優秀賞を受賞「赤いピオーネ」

ここで栽培しているぶどうの中に、昨年リンベルブドウアワードのピオーネ部門最優秀賞を獲得したという、「赤いピオーネ」があるとのこと。

ピオーネが赤いなんて聞いたことがない…俄然興味が湧いて、詳しく話を聞くことに。

「ピオーネが赤いこと自体珍しく、さらに栽培方法にこだわっていることもあり、ありがたいことに賞をいただきました。」

一般的なピオーネの実の形は真ん丸ですが、赤いピオーネはちょっと尖った形をしています。コクがあり濃厚な美味しさで、芳醇な味わいになっているぶどうです。

鮮やかで美しいの「赤いピオーネ」!

「ブドウマニアの方が赤いピオーネを求めていらしたりすることもあります。赤いピオーネは基本的に予約制で、料理人の方やパティシエの方が予約で購入いただくことが多いです。」

まさに宝石のような輝きの赤いピオーネですが、たまに傘をかけて、ぶどう狩りができるようにしている時もあるとのこと。ぶどう狩りしていて赤いピオーネに傘がかかっていたらとてもラッキーです…!

種あり品種の「本来」のおいしさ

ぶどう狩りした品種の特徴をお聞きしていると、種あり品種が多いことに気がつきました。最近では種なし品種が多く店頭に並んでいる印象があったので尋ねてみると、あえて種あり品種を多く栽培しているとのこと。

「最近は口当たりが良く食べやすい『種なし品種』が求められていますが、種あり品種の美味しさも知っていただきたいです。」

種あり品種の「高墨」

種なし品種のほとんどは、「ジベレリン処理」といって、ホルモン剤を使って種ぬきにする作業を行います。種なしにすると口当たりはよくなりますが、味や食感が変わってしまい、本来の種ありぶどうの良さを損なってしまうことも

ジベレリン処理によって種が無くなった分、房から実が落ちやすくなってしまうそう。また、皮の厚さも変わり、硬い食感になってしまうこともあるのだとか。

「種あり品種は、触っても落ちませんし、本来の柔らかい食感を保ちやすいです。種ありは、根本から強いんです!」

「種ありは糖度も高く、ぶどうの色づきも良くなりやすいんです。

ぶどう本来の「強さ」を存分に感じられるのは、やはり『種あり品種』だと思います。」

種あり品種の「安芸クイーン」もいただきました!

実際、種あり品種と種なし品種、どちらが人気かここで実験してみたところ、種あり品種の方が断然人気だったという。

「やはり食べ比べすることで、本来の美味しさに気づいていただけてるんじゃないかと思います。」

ちょこっとカフェと定食「カラフルカフェ」

このカラフルぶどう園には、オーガニックな料理が味わえる「カラフルカフェ」が併設されています。

周辺のぶどう畑の中に佇む、かわいらしい色の建物
木目調で、優しく落ち着いた雰囲気の店内
お酒や調味料、化粧品なども販売しています!

カフェオーナーの川島朋美さんは、自然栽培などで作られた素材を全国から取り寄せ、体に負担が少ない料理を提供しています。

「生産者さんや加工している方の背景をちゃんと知った上でお願いして取り寄せているので、優しいものづくりができていると感じます。」

カフェオーナーの川島さん

こだわり抜かれた素材をふんだんに使った料理やデザートのなかで、川島さんおすすめのメニューをお聞きしました!

おすすめメニュー①塩おにぎりとお味噌汁

体に優しい、厳選した素材の味の二品です。新潟の自然栽培米を土鍋で炊き上げ、石垣の塩で味付けした、シンプルながらも自然の恵みを一心に感じられる一品になっています。

塩おにぎりも、お味噌汁も、全てミネラル豊富な土地の水を使っているため、体に負担のない、優しい食事ができます

おすすめメニュー②カラフルぶどうパフェ

カラフルぶどう園で栽培された旬のぶどうが味わえる、ぶどうシーズン中の限定品です。ぶどうに加えてミルクアイス、ぶどうジュレ&ジェラード、ミルクプリンを使用した、贅沢なパフェになっています!

カラフルカフェのメニューは、カフェの中だけではなく、ぶどう園の中のテーブルでも楽しむことができます!

カラフルぶどう園もカラフルカフェも、「自然そのものの味」を存分に味わえるため、「普段はなかなか素材にこだわれない…」「自然の美味しさを味わいたい!」という方にオススメです。

ぶどう狩り、カフェでの限定メニューが味わえるのは10月13日(金)まで!

お話を聞いた後に、土地の恵みや佐久間さんたちの真心を一心に受けてすくすくと育った特別なぶどうを味わい、秋の到来を感じられとても贅沢な気持ちになりました。

短い秋の自然の恵みを、カラフルぶどう園でぜひ味わってみてください!

この記事を書いたヒト
エンドウ ジュン
ライター/カメラ:酒田在住。
庄内の美味しい食べ物をこよなく愛しています。
故にダイエット中ですが結果は出ていません。
この記事を書いたヒト
石澤 マナカ
デザイナー/ライター:純度100%の鶴岡市民
「何事も見て・やってみる」がモットーです。
民芸品や立体造形に興味があります。
この記事を書いたヒト
長澤 久美
ライター:酒田在住の一児の母、子育て奮闘中
大食いなのでいろんなお店へ通っています。
いろんな人の話を聞くのが好きです。
この記事を書いたヒト
庄司 あやの
デザイナー/ライター:生粋の酒田っ子。
食べることが大好きなため食事制限を諦め運動中。
自然と動物に毎日夢中。
この記事を書いたヒト
佐藤 太一
ライター/カメラ:3年前に仙台から移住。
住居の目の前がお墓で夜が少し怖い。
ビジネスホテルでお湯を沸かすのが好き。
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